作家吉村昭にハマる 「関東大震災」

きっかけはなんだったんだろう。吉村昭の小説「漂流」を読み、続けて「破船」を読了。読み出したら止まらない、恐るべし吉村昭。中毒になった私は防災の日にちなんで菊地寛賞受賞作「関東大震災」に手を伸ばしました。71wUN7EtP-L.__BG0,0,0,0_FMpng_AC_UL320_SR222,320_.jpg

こちらは小説ではなくノンフィンクション。淡々と細やかに描写され、私の頭の中はそこからイメージされた映像が回り始めます。

まず惨事が自分の想像を超えておりました。防災意識は江戸時代の方が優秀だったと指摘されていますが、そのため被害も甚大に。そして情報が無い中に飛び交うデマに次ぐデマ。人々の神経衰弱による判断の低下、治安の悪化。衛生問題から深刻な人道的問題まで克明に書かれています。場当たり的な行動と過密都市でならではの人の振る舞いの恐ろしさを改めて考えるきっかけになりました。

災害時、私は噂や情報の鵜呑みは一切しないと決めました。

記載日2019年9月22日