映画「ホテル・ムンバイ」

2008年に起きた同時多発テロ、タージマハル・ホテルを舞台にした映画「ホテル・ムンバイ」。心臓がばくばくの、始終緊張感あふれる映画でした。もし私がこの場にいたら、腰を抜かして歩けないかもと思ったほど。mv_pc

勧善懲悪の脱出劇ではなく、テロリスト実行犯の心情も描いています。最近は「悪役」の言い分もきちんと演出している映画が増えた気がします。

できれば映画館での鑑賞がオススメですが、都内上映はすでに終わってしまい、関東近郊は本厚木、ほかに北海道などで上映中。

記載日2019年12月29日

映画  「決算!忠臣蔵」

かけ蕎麦一杯460円、出張経費いくら〜と現代の物価感覚に換算し経理部目線で追った「忠臣蔵」。「大石内蔵助が記した決算書を基に討ち入り計画の実像に迫る」(解説より引用)コメディ映画。結構物価が高かったんだなぁと思いながら、面白可笑しく拝観しました。

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不思議な現実味がありました。お城も「経営」なんだな、そこに沢山の「社員」がいて、それぞれ家族がいるのだと。

間延び感もありましたが、監督はコメディに徹したかったのかな。噂通り岡村隆史さん、とても良かったです。テレビで観る「岡村さん」はどこにもいませんでした。テロップに「千葉雄大」とあり、え?どこに。見つけた方がいらしたら教えてください。^^

2019年12月1日記載

 

映画 「ひとよ」

重いテーマですが、他人事とも取れないメインキャストの感情の機微に共感しました。何と言っても稲村タクシーの仲間に観客が救われます、「ひとよ」面白かったです。

公式HPでは「感涙のヒューマンドラマ」とありますが、ここで「ケッ」と思ってはいけない。監督は感涙なんて狙っていないと思います。親の言い分、子の言い分。もっともらしい美談を押し付けることはなく、ああ、白黒、右左とつけられない、人生ってそんなもんだなぁと私はもう一度観たくなりました。

 

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公開中

2019年11月25日記載

映画「国家が破産する日」

1997年韓国で起きたIMF介入の通貨危機を題材にし3つの物語が交差する映画「国家が破産する日」。現実を元にしたスリルある構成は、ある意味ホラー映画よりはるかに怖い。

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背後に潜むアメリカ、そして「IMFは失敗した国を罰するのではなく潰す」と言い放つ主人公のセリフが印象的でした。IMF介入を積極的に画策する財務局次官は「国の再建の為に、古い構造を一度壊す」ことを望む。一見かっこいいこと言うなと思ったが、結局は役柄イメージ通りの”悪役”…。日本映画「新聞記者」との共通点も多く、そら恐ろしくなります。個人の利己的な価値観で国の行く末を弄ばれるなんてシャレにならないです。

主演のキム・ヘスさんの飾り気のない凜とした美しさ。気になって検索したら同一人物とは思えない画像がたくさん出て来て驚きました。役者さんて凄いですね。

シネマート新宿ほか

2019年10月15日記載

映画「ジョーカー」堪え難い苦痛と絶望の先

バットマンの悪役ジョーカー誕生までの物語。精神疾患に苦しみながらもなんとか社会で道を得ようと努力し、また献身的に母親の面倒をみるアーサー。彼が何故に残酷な「ジョーカー」になったのか。

あまりの不遇さにお祓いでも受けた方が。。と突っ込みたくなる。

あまりの不遇さにお祓いでも受けた方が。。と突っ込みたくなる。

自身の不安定さ、異常さの因果関係を知ったときに事切れる良心。堪え難い苦痛と絶望の向こう側にゆき「ジョーカー」が誕生してゆく過程は見応えがあります。コミックを題材にした物語ではありますが、綺麗事のないある種の事実の一つではないかと思いました。

観る人によってさまざまな解釈ができる映画は大好きです。ただ終了30分前は観ていて心が痛み、退出しようか迷いました。脚本を信じて粘った甲斐あり。もし「ダークナイト」をご覧になってなければその鑑賞後もオススメです。

2019年10月19日記載

映画 「アルキメデスの大戦」

息を呑むプロローグ。

導入部分から引き込まれると、ああ、これ絶対面白いはずと期待が膨らみます。

26673巨大戦艦建造を推進する平山中将(田中泯)、彼のものの見方はとても印象的。

遠いようでそう昔のことではない時代です。

2019年7月30日記載

 

試写会 「アートのお値段 The price of everything 」

「なんで?」

と多くの人が首をかしげる現代アート、そこに値付けされる破格のお値段。

その疑問に切り込んだ作品です。赤裸々に、この世界の仕掛けを教えてくれる本音も出てきます。10c78efee5ff1e39

 

 

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ドッと笑いが起こります。

試写後は編集者、美術ジャーナリストの鈴木芳雄さんとIMA編集部編集長の太田睦子さんのトーク。

”アート界のおばちゃんトーク”に思わず吹き出します。軽妙に、わかりやすく説明してくれ、ああ、なるほど、そういうことだったのか、と映画制作側の仕込みに気がつけます。一部、Twitter(鈴木さん)にもあげられていますので鑑賞後前後にぜひ。公開は8/17日から渋谷ユーロスペース。鈴木さんのトークショウがあれば鑑賞と合わせてオススメします。(現時点では確認できず)

もし私がアートって何?と聞かれたらどう答えるかな。 私ならこう答えます。

「アートは密度、そしてあなたのこと。」

 

2019年7月24日記載

 

 

 

映画「新聞記者」

平日の午後にも関わらず満席でした。

心に残るセリフがいくつもありました。

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過去の、実際のニュースが次々と思い出されてゆき、鑑賞途中から心臓がばくばく、震えがブルブルと始まる始末。

それぞれの「正義」がぶつかり合う、のではい。大胆な圧力をかける構図と仕掛けは、ぶつかり合いを超えて一方的な抹殺へ。勉強になります。

相手の伝えたいことに耳を傾け合える空間。最善の道を模索し合い、再び検証し修正していける社会はどこに。

この国は誰のものか、と思いました。

2019年7月8日記載

短編映画「色の街」クラウドファンディングで参加した!完成試写会 

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早稲田大学の学生劇団「てあとろ50′」出身で主演とプロデユーサーを務めた黒澤優介さん(中央)と監督の森平周さん(左)

映画「色の街」完成披露試写会&プレミアムトークショーを拝観してきました。と言うのも初めてクラウドファンディングなるものに参加、応援した映画なのです。

早稲田に縁もゆかりもない私がクラウドに興味を持ったきっかけは沖縄出身の若手俳優の安慶名晃規(あげなこうき)さんとのご縁です。

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カメラSonyα7RⅢ FE85mmF1.4GM

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本作では物語のキーになる『加藤』を演じ、特別出演のベテラン俳優小手伸也さんと共演されています。ヒロイン、カナ役は矢崎希菜さん。透明感があり落ち着いた物腰が印象的。

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安慶名さん演じる人探しに来た高校生加藤と大学生の相田、そして無表情な女子高生カナと高校生の相田。この二つの時が交差する物語です。若き俳優たちの熱演がとてもよかった!映画の始まりとラストシーンも心に残ります。

映画完成を記念して勝手に2年前に撮影した安慶名さんを蔵出し。(ファンサービスってことでいいですよね、安慶名さん!)

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クリックでYouTubuの公式サイトへ飛びます。

小手さんからも「目力ある役者さん」と称されていた安慶名さんはまだ無所属。ソフトバンク×「今日、好きになりました。」コラボCMソング「ウタコク」PV内で彼を見た方もいるかも。良い事務所とのご縁ができるといいな。

劇場公開は未定のこの映画。若い才能が頑張ってます。たくさんの方が観れるきっかけができますように。

記載日2019年6月23日

映画 「RBG 最強の85才」

ルース・ベイダー・ ギンズバーグ。

スターウォーズに出てきそうな猛々しい名の彼女はアメリカの最高裁判所の判事に君臨する女性、そのドキュケンタリー。見事な仕事ぶりに対し、実は内気で可愛らしい判事の魅力にグイグイと引き込まれました。

ふらりと行ったため、予備知識ゼロで観た私が読んでおけばよかったと思うのはこの記事。映画.com 佐々木俊尚さんのコラムです。

彼女の現在の立ち位置、政治について解説してくださっています。内容の魅力だけでなく、なぜこの映画が作られたのかを知ることでより楽しめるはず。

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そう彼女が筋トレに励むには訳がある。彼女はいま、辞めるわけにはいかないのです。

ユーモアいっぱいの旦那様も魅力的。この人無くしして法の改正はなかったと思うほどの立役者です。