映画「国家が破産する日」

1997年韓国で起きたIMF介入の通貨危機を題材にし3つの物語が交差する映画「国家が破産する日」。現実を元にしたスリルある構成は、ある意味ホラー映画よりはるかに怖い。

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背後に潜むアメリカ、そして「IMFは失敗した国を罰するのではなく潰す」と言い放つ主人公のセリフが印象的でした。IMF介入を積極的に画策する財務局次官は「国の再建の為に、古い構造を一度壊す」ことを望む。一見かっこいいこと言うなと思ったが、結局は役柄イメージ通りの”悪役”…。日本映画「新聞記者」との共通点も多く、そら恐ろしくなります。個人の利己的な価値観で国の行く末を弄ばれるなんてシャレにならないです。

主演のキム・ヘスさんの飾り気のない凜とした美しさ。気になって検索したら同一人物とは思えない画像がたくさん出て来て驚きました。役者さんて凄いですね。

シネマート新宿ほか

2019年10月15日記載

映画「ジョーカー」堪え難い苦痛と絶望の先

バットマンの悪役ジョーカー誕生までの物語。精神疾患に苦しみながらもなんとか社会で道を得ようと努力し、また献身的に母親の面倒をみるアーサー。彼が何故に残酷な「ジョーカー」になったのか。

あまりの不遇さにお祓いでも受けた方が。。と突っ込みたくなる。

あまりの不遇さにお祓いでも受けた方が。。と突っ込みたくなる。

自身の不安定さ、異常さの因果関係を知ったときに事切れる良心。堪え難い苦痛と絶望の向こう側にゆき「ジョーカー」が誕生してゆく過程は見応えがあります。コミックを題材にした物語ではありますが、綺麗事のないある種の事実の一つではないかと思いました。

観る人によってさまざまな解釈ができる映画は大好きです。ただ終了30分前は観ていて心が痛み、退出しようか迷いました。脚本を信じて粘った甲斐あり。もし「ダークナイト」をご覧になってなければその鑑賞後もオススメです。

2019年10月19日記載

映画 「アルキメデスの大戦」

息を呑むプロローグ。

導入部分から引き込まれると、ああ、これ絶対面白いはずと期待が膨らみます。

26673巨大戦艦建造を推進する平山中将(田中泯)、彼のものの見方はとても印象的。

遠いようでそう昔のことではない時代です。

2019年7月30日記載

 

試写会 「アートのお値段 The price of everything 」

「なんで?」

と多くの人が首をかしげる現代アート、そこに値付けされる破格のお値段。

その疑問に切り込んだ作品です。赤裸々に、この世界の仕掛けを教えてくれる本音も出てきます。10c78efee5ff1e39

 

 

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ドッと笑いが起こります。

試写後は編集者、美術ジャーナリストの鈴木芳雄さんとIMA編集部編集長の太田睦子さんのトーク。

”アート界のおばちゃんトーク”に思わず吹き出します。軽妙に、わかりやすく説明してくれ、ああ、なるほど、そういうことだったのか、と映画制作側の仕込みに気がつけます。一部、Twitter(鈴木さん)にもあげられていますので鑑賞後前後にぜひ。公開は8/17日から渋谷ユーロスペース。鈴木さんのトークショウがあれば鑑賞と合わせてオススメします。(現時点では確認できず)

もし私がアートって何?と聞かれたらどう答えるかな。 私ならこう答えます。

「アートは密度、そしてあなたのこと。」

 

2019年7月24日記載

 

 

 

映画「新聞記者」

平日の午後にも関わらず満席でした。

心に残るセリフがいくつもありました。

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過去の、実際のニュースが次々と思い出されてゆき、鑑賞途中から心臓がばくばく、震えがブルブルと始まる始末。

それぞれの「正義」がぶつかり合う、のではい。大胆な圧力をかける構図と仕掛けは、ぶつかり合いを超えて一方的な抹殺へ。勉強になります。

相手の伝えたいことに耳を傾け合える空間。最善の道を模索し合い、再び検証し修正していける社会はどこに。

この国は誰のものか、と思いました。

2019年7月8日記載

短編映画「色の街」クラウドファンディングで参加した!完成試写会 

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早稲田大学の学生劇団「てあとろ50′」出身で主演とプロデユーサーを務めた黒澤優介さん(中央)と監督の森平周さん(左)

映画「色の街」完成披露試写会&プレミアムトークショーを拝観してきました。と言うのも初めてクラウドファンディングなるものに参加、応援した映画なのです。

早稲田に縁もゆかりもない私がクラウドに興味を持ったきっかけは沖縄出身の若手俳優の安慶名晃規(あげなこうき)さんとのご縁です。

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本作では物語のキーになる『加藤』を演じ、特別出演のベテラン俳優小手伸也さんと共演されています。ヒロイン、カナ役は矢崎希菜さん。透明感があり落ち着いた物腰が印象的。

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安慶名さん演じる人探しに来た高校生加藤と大学生の相田、そして無表情な女子高生カナと高校生の相田。この二つの時が交差する物語です。若き俳優たちの熱演がとてもよかった!映画の始まりとラストシーンも心に残ります。

映画完成を記念して勝手に2年前に撮影した安慶名さんを蔵出し。(ファンサービスってことでいいですよね、安慶名さん!)

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クリックでYouTubuの公式サイトへ飛びます。

小手さんからも「目力ある役者さん」と称されていた安慶名さんはまだ無所属。ソフトバンク×「今日、好きになりました。」コラボCMソング「ウタコク」PV内で彼を見た方もいるかも。良い事務所とのご縁ができるといいな。

劇場公開は未定のこの映画。若い才能が頑張ってます。たくさんの方が観れるきっかけができますように。

記載日2019年6月23日

映画 「RBG 最強の85才」

ルース・ベイダー・ ギンズバーグ。

スターウォーズに出てきそうな猛々しい名の彼女はアメリカの最高裁判所の判事に君臨する女性、そのドキュケンタリー。見事な仕事ぶりに対し、実は内気で可愛らしい判事の魅力にグイグイと引き込まれました。

ふらりと行ったため、予備知識ゼロで観た私が読んでおけばよかったと思うのはこの記事。映画.com 佐々木俊尚さんのコラムです。

彼女の現在の立ち位置、政治について解説してくださっています。内容の魅力だけでなく、なぜこの映画が作られたのかを知ることでより楽しめるはず。

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そう彼女が筋トレに励むには訳がある。彼女はいま、辞めるわけにはいかないのです。

ユーモアいっぱいの旦那様も魅力的。この人無くしして法の改正はなかったと思うほどの立役者です。

 

映画「幸福なラザロ」コメントを書かせていただきました。

渋谷Bunkamuraで公開中の「幸福なラザロ」。

「世界を2つに分けるとき、私の中のラザロは消えてしまう。見事な映像の語りが真理の問いかけを挑んでくる。心奪われました。写真家 清水朝子」
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実際に起きた事件を題材に、穏やかで不思議なラザロを軸に展開するこの物語はなかなかスリリングなのです。しかしラザロの存在のおかげで安心して内容を探っていけます。「良いの良いの先は、悪いの悪いの先はなんだろう?」私はそう思いました。

秀逸な作品、映画らしい映画です。ぜひ。

2019年4月21日

映画 「バイス」 「記者たち 衝撃と畏怖の真実」

この映画を見て、先日ラジオで紹介されていた良寛の言葉を思い出しました。
「今日、是とせしところ/いずくんぞ、昨日の非にあらざることをしらん」
意味:昨日良いと言われたことが、きょうは悪いと言われる。
きょうの良いが、昨日は悪いと思われていたことを知らなきゃいけない。

 

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一元的な操作。知らぬ間に”ノセられる”怖さ。難しいですが、自身の俯瞰の目と慎重さを意識したいです。

 

それにしてもクリスチャンベールは本当に一人なの?と思うほど、役それぞれの別人ぶりですよね。「バイス」の毒々しいコミカルさは内容がキツイだけに個人的には救われました。

映画「幸福なラザロ」試写会

可愛らしい顔立ちにまっすぐな瞳。その印象とは裏腹にストーリーはなかなかスリリングでした。見事な映像の語り、観るものに解釈の自由さを委ねたまさに映画らしい映画です。心奪われました。http://lazzaro.jp

”対比”がちりばめられています。その魅力をデジタルではなくスーパー16mmというフィルムで撮影。

  4月19日より@Bunkamuraル・シネマ(東京 渋谷)