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On Her Skin

彼女の肌の呼吸は、途切れること無く静かに続いている。
しかし、私の住む処は、アスファルトと町中を散らす騒音が、
そのわずかな吐息をさえぎってしまう。

いつの間にか彼女と自分の関係などすっかり切り離し、
あたかも始めから無かったかのように、私は日々、足早に彼女の上を突き進む。

ある日。
少しばかり遠出をすると、彼女のため息にも似たちょっと辛そうな吐息が聞こえてきた。

私は時折、彼女と話がしたくなる。
そして問いかける。
その存在の先にあるものは・・・?と。
彼女はなにも応えず、静かに横たわるだけだが。

2006
Camera: Hasselblad 500C/M